コンサート行きました No.3

2026年09月06日

9月4日 おにクル (茨木市にある複合公共施設 1200席のホールを含む)にて

トランペット 児玉隼人さん ピアノ 北野朋幹さん

17歳、天才トランペット奏者。是非聴きにいかねば!!  というだけで、ネット動画で少し予習をして行ってまいりました。

容姿端麗、スマート、トランペットよりはフルート持ったほうが似合うんじゃないですか、という感じの人です。昔のデビュー当時のセルゲイ・ナカリャコフのイメージです。もう、トランペットもルイ・アームストロングやモーリス・アンドレみたいな体格の人が吹く楽器というイメージではなくなって久しいですね。ちなみに、アンドレさんは巨体過ぎて、普通のトランペットがピッコロトランペットに見え、ピッコロトランペットを持つと、ほぼ見えない、とか言われてました。

で、児玉さん、目標とするところは件のモーリス・アンドレらしいです。なぜならば、いかなる時も美しい音、音程の真ん中で音を捉える正確さを評価されているそうです。確かに、そういうスタイルが今回のステージでも感じられました。

私としては、モーリス・アンドレは正確すぎて魅力がない、と思ってしまうほうで、当時の奏者では、ロシア(ソ連)のチモフェイ・ドクシツェルの音や演奏のほうに魅力を感じていました。決してドクシツェルが正確さに欠けるということではないと思いますが、独特の華が感じられるのです。

今回の児玉さんの演奏会は、正確な美音をベースとしながら、選曲でいろいろなバリエーションを取り入れられて、とても興味深いものでした。アンドレは、オムニバスで軽い曲の録音もありますが、軸足はバロックです。ちなみに、私は若いころ、モーリス・アンドレのコンサートを大枚はたいて聴きに行きましたが、結構ミストーン連発で、まあ生コンサートってこんなもんなのか、と思って帰ってきました。トランペット属の楽器は唇を振動させて音を出すので、当然プロでも疲労がきます。そこである程度限界を計算して、選曲することとなるそうですが、今回はアンコール2曲を含め、多くの難曲を素晴らしい音で聴かせていただきました。現代曲が中心で、恥ずかしながら聴いたことのある曲は1曲だけ、という状態でした。これから全国ツアーとのことで、セットリストをばらすとよくないかもしれないので、曲ごとのコメントは控えますが、実に様々な奏法でいろんな音色を醸すなど、児玉さんの探求心、チャレンジ精神を強く感じました。

ピアニストの北村さんとは今回が初めてということですが、こちらもとても艶やかな音で、児玉さんととてもよくコラボレートされていました。よくスタインウェイはきらびやかな音といわれるのですが、今回の音は本当に艶やかな、という表現が合う音色でした。


単にトランペットで曲を演奏する、というだけでなく、ひとつの演奏会全体の流れのなかで自分を表現し、聴衆にアプローチしようとしている児玉さんに、エールを送りたいと思ったひとときでした。


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