EL BLANCOの建物について 6

BEFORE

AFTER
上がり框席用テーブル、パーテーションなどを作った(5)ところで、ほぼ出来上がり、のはずでした。
が、もう1点、ずっと気にしつつ、触らないでおこうと思っていたことがありました。土間のでこぼこ部分です。表面のでこぼこもさることながら、平面仕上げの部分の擁壁のように入っている延べ石よりこの部分は4~10cm低くなっています。絵本村でお使いいただいていたときから、段差が危ないとの指摘をいただいていました。そちらは主催者が目立つテープを貼って対応されていました。近所に住む叔母も段差が危ないと指摘していました。こちらとしては、ずっと使っていて慣れているので気にならないものだから、デザインなんですわ・・・で済まそうか、と考えていました。しかし、ほかの造作が一段落して、空間に立って落ち着いてみると、何かしっくりこない。原因はでこぼこ土間の見た目、色だと気づきました。敷石と打ちっぱなし土間コンは、いかにも暗く殺風景であります。安藤忠雄氏のようなおしゃれなコンクリートではありません。自分は慣れているので良いと思っていても、初めて来られるお客様はそうは感じないだろう。まして段差でつまづき怪我でもされたら、と急に心配になりだしました。これも、ずっと割り切ってきたわけではなく、何かうまい方法があればと、頭の片隅では考え続けていました。いっそ工務店に頼んで平面仕上げ部分とレベルを合わせてモルタルできれいにしてもらおうか。しかしそうすると昔からの敷石が全く沈んでしまう。既製品の段差スロープを置く、湿原を渡るような板の橋を渡す、白い玉砂利を敷く(=>歩くとやかましいx)、スーパーボールを敷き詰める、などなど。
そして、最終的に、段差の高い箇所からはレンガプレート9枚で踊り場を1か所設け、モルタルでスロープを作って繋いでいく方法にたどり着きました。踊り場の下敷きになる敷石はやむを得ないけれど、他の3枚の敷石は活用できます。プランはできたけれど、なにぶん左官仕事は初めてです。工務店に頼むと時間がかかる。少なくともモルタルが完全に乾くだけでも相当の時間がかかる。これ以上ずれこませたくなかったので、速乾性モルタルというものをホームセンターで買って、無謀にもぶっつけ本番をやってしまいました。当然、思うように行きません。表面をきれいにしようと思っても、どんどん乾いていきます。速乾性だから当たり前です。はじめ買っていた量で足らず、翌日買い足しに行き、とりあえず形は作ったけれど、お世辞にも良い出来とは言えません。けれどさすがに速乾性、1日経ったら普通に上を歩けるようになりました。歩いてみたら、ほぼ躓くことはなさそうなのでOK。が、色目はやはり工事現場の打ちっぱなしモルタルです。そこで、ペンキで仕上げをすることにしました。白だと明るいがすぐに汚れるだろう。暗い色は避けたい。ということで、平面土間のサンドベージュにできるだけ近いライトブラウンにしました。塗ってみるとかなり黄味がかって見えるけれど、そのうち落ち着くだろう・・・。やっと工具類を片づけることができる。
大工さんや電気屋さんはこれまで何度もやってきましたが、左官屋さんまでするとは思いませんでした。いわゆるDIYは好きですが、今回の一連の仕事に限って言えば、決して好きでやったわけではありません。既製品での対応や工務店に依頼するほうが楽で綺麗です。しかし、自分のなかで、こういう設えにしたいという案が、現場の出来や使い勝手を見ながら迷いたおし、なかなか形にならないので、結局自分でやらざるを得なくなっただけでした。正直しんどかったです。
この状態で開店。現段階で、「建物について」は以上とします。ありがとうございました。