EL BLANCOの建物について 1

◆建物の歴史 1
「築100年の町屋をリノベーション」とうたっていますが、建物は登記簿上明治43年築になっています。なので厳密に言えば築116年。
もともと代々商売人の家系で、祖父は米と肥料の商売をしていました。この建物は祖父が子どものころ曽祖父が建てたものらしいです。建てるにあたって、どこかの町屋を買って移築したという話を聞いた記憶がありますが定かではありません。そうだとすれば、材料はそれよりも古いものとなります。昔は新築するには木材を十分乾燥させる又は乾燥したものを探す手間がかかるので、中古を買って移築することもあったと聞きます。
もともとの姿は、通りに面して面格子があり、玄関を入ると土間と右手の店の間が所謂玄関ホールとなっていました。ちょっとしたお客は店の間の上がり框に腰かけてもらい、火鉢をかこんで応対します。店の間の奥には神棚と帳場格子・帳場机が置いてありました。(※イラスト)土間の左手は走りもと(炊事場)であり、格子の建具が入れてありました。これで家人はお客がお茶が必要な人かどうかを確認できたようです。走りもとは、今でいうウェット式の調理場で、土間プラス石畳の上で作業します。給湯器もないし冬は寒かったに違いありません。重要なお客は当たり前ながら廊下を伝って座敷に通します。狭いながら、前栽があり、建具も冬用・夏用を取り換えていました。
◆建物の歴史 2
その後、高度成長期の終わり頃、当時のスタンダードだった便利なスタイルに一部リフォームされました。玄関ホールがあって左にダイニングキッチン、右にアップライトピアノのある応接間、そして外回りは面格子が撤去されアルミサッシに変わりました。